南極ドームふじアイスコア最深部の物理化学的性質を解明(社会環境工学科 大野浩助教)
?このたび、社会環境工学科の大野浩助教と北海道大学の飯塚芳徳助教、および国立極地研究所(研究代表者:本山秀明教授)を中心とした研究グループは、南極ドームふじで採取された深層氷の詳細な物理化学分析を行い、深層氷は全て温暖期の天水(降雪)起源であることを突き止めました。さらには、氷床底面付近で化学成分の著しい再配分が生じていること、再配分現象は不純物の空気ハイドレート粒子表面や氷結晶粒界への偏析や、粒界を伝った移流によって引き起こされていることなどが明らかになりました。これらの研究成果は、深層アイスコアに記録されている古環境情報を正確に解読したり、氷床底面近傍における極限生物の生態を議論したりするうえで不可欠な情報となります。
本成果は、米国科学雑誌「Journal of Geophysical Research: Earth Surface」に掲載されました。
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