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大学概要

教員の紹介

陽川 憲
YOKAWA Ken
バイオ食品工学コース / 准教授
応用化学系

研究者情報

  • 学位

    博士(工学)

  • 担当授業科目

    工学基礎実験および演習,ドイツ語,先端材料物質工学

  • 専門分野

    植物生理学、レドックス生化学(活性酸素種)、植物環境応答学

  • 研究テーマ

    植物の根の環境応答と屈性,植物の光応答,細胞膜の機能,ハッカ植物の代謝研究

  • 研究内容キーワード

    植物の環境応答,根,光応答,二次代謝,活性酸素種,植物ホルモン,麻酔

  • 所属学会

    日本農芸化学会, 根研究学会,日本分子生物学会, 日本植物生理学会, The Society of Plant Signaling and Behavior

研究室の概要

多くの植物は決まった場所でその一生を送り、厳しい自然環境にさらされています。一般的に生物が、刻々と移り変わる状況を生き抜くためには、敏感に環境の変化を察知し対応する必要があります。人間など動物であれば、目で見たり耳で聞いたり鼻でかいだりできますが、植物の場合はどうやって環境を理解しているのでしょうか?私たちの研究室では、普段地下にあるために目に触れる機会の少ない、根を対象に研究を行なっています。掘り起こせば無骨に見える根も、実は環境変化に敏感な器官です。 シロイヌナズナや作物などのモデル植物の根を用いて、組織?細胞レベルでの、環境への適応?応答メカニズムについて研究を行なっています。研究は実験室内レベルから、実験用圃場までカバーしています。かつて生産量世界一を誇った、北海道オホーツク北見の特産であるハッカ植物を用いた研究も行なっています。

研究室の研究テーマ

  • 根の屈性メカニズムの解明と工学応用

    植物の根に「動き」があることはあまり知られていません。しかし、根は複雑な環境を生き延びるために自らの伸長速度や方向をコントロールする「屈性」という能力を有しています。この屈性のおかげで、真っ暗闇でも水分や温度分布、重力方向などの環境情報を統合しながらサバイバルしていますが詳しいメカニズムは分かっていないことが多いです。屈性の解明と、新たな栽培方法への応用研究を行っています。

  • 環境応答と腺鱗内の二次代謝物の調節 -ハッカ植物-

    ハーブの多くは、葉の表面の腺鱗(せんりん)と呼ばれる器官内に、テルペン類など二次代謝物を生合成?蓄積します。テルペン類は医薬品原料として利用価値が高く、腺鱗に蓄積する代謝物の合成調節のメカニズムの解明が求められています。北見で生育が容易なハッカを腺鱗植物モデルとして、遺伝子レベルや細胞レベルに着目した研究を行っています。

  • 麻酔薬の謎に植物科学で迫る

    全身麻酔薬の発見以来、麻酔が意識を失わせるメカニズムについて、これまでに科学的な回答を得ていません。私たちは、触ると葉を閉じるオジギソウも麻酔にかかり、その時、細胞膜の状態が撹乱されていることを明らかにしました。植物組織、細胞を「生きたまま」のモデルとして利用し、麻酔の謎に迫る研究を行っています。さらに、麻酔薬の農業?園芸分野への応用研究を行っています。