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大学からのお知らせ

国際協力機構(JICA)「草の根協力事業(地域活性型)」のプロジェクト進捗報告

プロジェクト概要

? 本学社会環境系の中村大教授が統括して実施している、独立行政法人 国際協力機構(JICA)の「草の根協力事業(地域活性型)」における「モンゴル国路床の凍上性に着目した首都ウランバートル市内における道路の質的向上に向けたプロジェクト」が進捗しています。

 本事業は、北見国際技術協力推進会議(北見市)の提案を受け、2020年度に独立行政法人 国際協力機構(JICA)の「草の根協力事業(地域活性型)」として採択されました。コロナ禍で実施が長らく延期されていましたが、感染拡大が終息する兆しが見えたため、2022年8月から本格的に始動しました。

 モンゴルでは、冬期の平均最低気温がマイナス20度を下回り、舗装路下の土が凍結によって道路に凹凸や亀裂が発生していますが、地盤の凍結?凍上に関する専門家が少なく、生活道路が荒れたままになっています。本プロジェクトは、舗装路下の土の凍上メカニズムを科学的に検証しながら、道路建設に携わる現地の技術者に凍上現象に関する知識と対応策を普及させることを目的としています。

 このプロジェクトは2025年8月まで行われる予定で、モンゴル国における凍上現象とその対策に関するハンドブックの作成や凍上試験に関するマニュアルの作成、そして最終的には、現地の技術者が凍上試験を実施し、その結果を取りまとめてウランバートル市内の凍上危険度マップを作成していく予定です。

進捗報告(2024.02.07)

 2023年11月下旬から12月上旬にかけて日本で研修を実施し、本プロジェクトのカウンターパートであるウランバートル市道路開発局(UBRDD)とモンゴル地理学?地生態学研究所(IGG)からそれぞれ2名の研修員と現地調整員が来北しました。

 本学では、鈴木聡一郎学長を表敬訪問し、社会環境系の中村大教授による凍上現象に関する講義のほか、渡邊達也准教授による永久凍土の融解がインフラに与える影響に関する講義、富山和也准教授による道路舗装の点検と維持管理に関する講義やドライビングシミュレーターの体験などを行いました。

 また、北見市内の道路建設現場を視察し、国立研究開発法人 寒地土木研究所(札幌市)の施設見学を実施しました。


渡邊准教授(右奥)による講義の様子 富山准教授(右奥)による講義の様子 交通工学研究室のドライビングシミュレーターを体験する研修員
鈴木学長(中央)を表敬訪問した
研修生と現地調整員
北見市内の道路建設現場の視察 寒地土木研究所の施設見学

 2023年9月上旬に中村教授や北見国際技術協力推進会議の担当者、北見市都市建設部土木課の技術者らがモンゴルを訪問し、現地の技術者に対して、凍上に関する講義や寒冷地の道路建設に関する講義を実施しました。

 また、カウンターパートであるウランバートル市道路開発局(UBRDD)とモンゴル地理学?地生態学研究所(IGG)それぞれの実験室において、本プロジェクトで供与した凍上試験の実技講習を実施しました。


凍上に関する講義を行う中村教授 寒冷地の道路建設に関する講義を行う
北見市都市建設部土木課の野田弘行主任
(前列右)
凍上試験の解説を行う中村教授

凍上試験の実技講習を行う本学博士後期課程修了生
ダグバドロジ オトゴンジャルガルさん
(右から2番目)

 このたび、モンゴルの生活道路を改善するため、社会環境系の中村大教授が統括する「モンゴル国路床の凍上性に着目した首都ウランバートル市内における道路の質的向上に向けたプロジェクト」が開始しました。

 2022年9月下旬に中村教授や北見国際技術協力推進会議の担当者らが現地入りし、2022年10月4日(火)には、JICAモンゴル事務所において、ウランバートル市道路開発局(UBRDD)やモンゴル地理学?地生態学研究所(IGG)の関係者と初の対面協議が行われました。

 当日は、事業の中身や方向性について活発な議論が行われ、中村教授は「これまで巴比伦娱乐场が蓄積してきた寒冷地工学に関する研究成果や教育実績を活用し、凍上被害の解決に取り組みたい」と話しました。


モンゴル地理学?地生態学研究所で行った対面協議 ウランバートル市道路開発局実験室の視察 ウランバートル市郊外のダメージを受けた道路

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